割り箸

微妙に前だが、子供が割り箸をくわえてこけて小脳に突き刺さり亡くなったという事故の民事訴訟の判決が出たそうな。
診察医師の過失認めず、遺族の請求棄却=男児割りばし死亡事故−東京地裁(時事通信)
ま、妥当でしょう。
むしろ刑事で過失を認めたというのがおかしい。*1
頭蓋骨を損傷しないまま小脳に突き刺さったとか、小脳の損傷は神経その他への自覚症状が少ないとか、まして割り箸ですからレントゲンには写りませんし、CTでも判別できなかった可能性が大だったとかいう話ですから医者を責めるのは酷というものでしょう。
医者の説明が足りないなんて意見も見ましたが、今の医者は考えうるあらゆるリスクを説明させてもらえるだけの時間的余裕はありません。つか、説明してたら1日あっても足りないかと。仮にそれができたとしても、医者が認識し得ないリスクもありますし結局根本的な解決にはならんですね。「大丈夫でしょう(99%ぐらいの確率で)」としか言いようがないときもあるということで。
原告は本も出しちゃったしいまさら引っ込みがつかないかもしれませんが、このまま受け入れられないと子供がかわいそうですな(いまだに納骨もしてないとか)。
こんな事件に巻き込まれた前途有望な若い医者も相当かわいそうですが。
さらに、この事件が医療崩壊を加速させた一因にもなったということで医療を受ける側の国民もかなりかわいそうです。

*1:過失は認めたが、どっちみち助からなかったということで無罪