八戸のお話

八戸縫合糸訴訟(新小児科医のつぶやき)
もうちょっと追っかけていくと、こういうエントリがありました。
八戸市立市民病院医療過誤訴訟(期待権侵害)(元検弁護士のつぶやき)
毎度毎度のことなんだが、期待権って何なのよ。

注意義務を尽くしていれば切断に至らなかった可能性を認め、この可能性(期待権)を侵害した精神的苦痛に対し、慰謝料の支払い義務があるとした。

注意義務を尽くすって簡単にいうけど、それだけの仕事をするには人手もコストもかかる。
医療費は抑制方向だし、医者は足りてないのに「偏在しているだけ」という認識の下に増える見込みなし。
それでも患者全員に対して一通りの注意義務を果たしなさいというのがこの判決。
司法と行政でやってることが正反対なんだよねえ。
あと、千差万別の症例に対して注意義務の内容を一意に決められるわけがないってのもある。
裁判になれば今回のケースではこれこれこれぐらいがセオリーかなとは出せるが、専門家同士で議論すると意見が分かれるところも多いし、ほとんど結果論に近いっしょ。